親知らずとは?
俗にいう親知らずとは20歳前後に生えてくる第3臼歯のことです。なぜ親知らずという呼び名がついたのでしょう?それは昔は人生50年と言われ、20歳頃には親が亡くなっていることが多かったので「親知らず」となったそうです。親知らずは他にも智歯とも呼ばれます。これは20歳のころには勉学も進み賢くなっているからだそうです。英語でもWisdom Teeth(賢い歯)といいます。

親知らずは必ず抜かなければならない?
親知らずは必ず抜かなければならないか?というとそういうわけではありません。
歯がまっすぐ生えていて、虫歯ではない場合、周りの歯に干渉しない悪影響を与えない場合、将来的に入れ歯を支える歯として利用できる場合、ブリッジの土台として使えそうな場合、などは抜かなくてもいいことがあります。しかし横向きに生えてきて、痛みを伴う場合や虫歯がある場合、歯肉炎、歯槽膿漏の場合は抜くしかありません。歯みがきがしにくい奥歯ですので抜いたほうがいい場合が多いのも確かです。

歯科医院の抜歯と大学病院の抜歯
親知らずを抜くことに限らず、抜歯する場合は歯科医師の技量が顕著に現れるといわれています。しかし患者から歯科医師の技量を判断するのはまず無理でしょう。それではそうすれば腫れを押さえ、痛みを少なく歯を抜くことができるのでしょうか?実際はその歯科医師の経験でしか解らないと言うところです。麻酔の打ち方、歯の抜き方、抜歯時間、患者さんの個人差などで腫れ具合、痛み具合が変わってきます。ではどこで歯を抜くのがいいのでしょうか?その判断材料として町の歯科医院と大学病院を比較してみましょう。

町の歯科医院は患者さんの評判、口コミを一番気にするものです。実は親知らずを抜く、抜歯する治療は評判を悪くする可能性が高い治療だといえます。歯を抜くことは歯科医にとってかなり重労働な場合が多く、一生懸命抜いたにもかかわらず、患者さんには「歯を抜かれた」「すごく時間がかかった」「ものすごく腫れた」など、良いことをいわれることはあまりありません。悪影響があるのであれば抜かなければなりませんし、埋まった親知らずを抜くには時間がかかります。それに歯を抜けば必ず少しは腫れるのも当然です。技術があって、患者さんのため、わざわざ大学病院まで行かずにすむように治療をしても悪くいわれては医師もたまりません。中には親知らずに限らず抜歯の難症例の場合、大学病院等を紹介する一般開業医も多いのです。「難症例は経験豊富な大学病院にお願いするほうが患者さんのためだ」という判断です。それでも親知らずを抜いてくれる歯科医院は技術があり、勉強している歯科医師で腫れないように、痛くないようにを心がけて抜いてくれるはずです。
では、大学病院ではどうでしょう?大学病院では1日に難しい親知らずを何本も抜いている専門家がいます。安全、確実という面では大学病院の先生も大きな選択肢の一つです。しかし大学の先生が全て腫れないように痛くないようにを心がけているわけではありません。大きく切って確実に抜く!という先生が大多数です。その場合はたいてい腫れますし、痛いものです。でも経験は豊富で安全で確実だといわれています。

抜歯をしたあと
腫れたときの対処
下顎の親知らずは腫れやすいといいます。腫れないようにするには冷やすのが一般的ですが、氷を使うのではなく水を十分含ませたタオルなどで冷やしたほうが腫れが引きやすいそうです。氷でひやすと確かに痛みは引きやすいのですが腫れが引くのが遅くなります。
痛みの対処
抜歯してから約2日は痛みが残ります。その後も痛みが残る場合もあります。処方された痛み止めを飲み、安静にすることが一番です。痛みが長く続く場合は骨が炎症を起している場合もあります。もう一度、歯科医院で診てもらいましょう。
出血が止まらないとき
抜歯後は出血します。なるべく傷口に負担をかけないよう安静にしていましょう。舌でさわったり、うがいを頻繁にしたり、食べ物があたると血は止まらなくなります。人間の体は自然に血が止まるようにできていますので基本的には触らないことです。どうしてものときはガーゼの様なものを丸めてかるく噛んでおきましょう。ティッシュはNGです。

親知らずは患者さんの大多数が抜くことになるでしょう。それは、まっすぐ生えてこず隣の歯を圧迫して痛みが出る、噛み合せが悪くなったり、歯ブラシが届かず虫歯になるのがほとんどだからです。抜くときも人によっては右は腫れたけど左は腫れなかった、腫れも痛みもほとんどなかったなど様々で、抜歯した場所や患部の状態で個人差はあります。それに実際には腫れや痛みは患者さんの体調にも左右され、 歯科医師の腕だけが腫れや痛みの原因というわけではないのです。親知らずかなと思ったらほっとかないで歯科医院で相談したほうがいいでしょう。